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野菜

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大根

▶︎健胃、消炎、保温
湿布や浴剤にも使えます

 煮てもよし、焼いてもよし、生でも、干しても、漬けてもよし。1年中食べられる大根は間違いなく日本の代表的な野菜で、生産量、作付面積共に一番の野菜です。また、煮物、大根おろし、刺身のツマなど、魚をたくさん食べる食習慣のお供に、昔から大活躍しています。特に焼き魚に大根おろしを添える習慣が理にかなっており、焦げた魚の発がん物質「ベンツピレン」を、大根に含まれるオキシターゼが分解してくれるため、胃ガンの予防に役立ちます。さらに食物繊維のリグニンがガン細胞の発生を抑制するという研究報告もあります。出来れば葉の部分も食べれば、ビタミン、カルシウム、鉄、マグネシウムも摂取できて、風邪や気管支炎にも効果があるものと思われます。 

 また大根は昔から「天然の消化剤」と言われ、白い根の部分には炭水化物の消化を助けるジアスターゼ、澱粉を分解するアミラーゼ、蛋白を分解するステアーゼをはじめ、様々な酵素類をたくさん含んでいます。
 
 また大根特有の辛味成分は胃液の分泌を促し、消化を良くし、整腸作用を示します。胃腸の調子を整えるためには、非常に都合のいい食材だと思われます。また大根おろしを朝夕二回、20~40ccを食後すぐ飲むと消化によいとされています。風邪のときにおろし汁に生姜を少し加え、お湯を注いで飲むという民間療法もあるようです。
 
 漢方でも大根の種子を日干しにした生薬を「莱菔子(らいふくし)」といい、胆汁の分泌を促したり痰切りに用いたりしてきました。

 

 このように、おいしいお食事に、民間療法に、医療にと大活躍を繰り広げてきたのが「大根」なのです。
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きゅうり

▶︎利尿、消炎、湿疹
暑気あたりに有効

 きゅうりはヒマラヤ山系地帯の原産と言われるウリ科の一年生草本です。西アジア地域では3000年以上も前から栽培されており、日本への渡来も室町時代までさかのぼると言われています。

 

 きゅうりの成分の95%は水分。ビタミンの含有量も少ないのに評価され続けるのは「カリウム」と「イソクェルシトリン」という特有の成分があって、尿の排泄を促してくれるからです。カリウムは体内でナトリウムとバランスをとり、過剰な塩分を排出する作用で血管内外の浸透圧を調節する働きがあるのです。そして、イソクェルシトリンは尿を作る成分ですので、相乗作用で高い利尿効果を示します。

 

 夏は汗をかいてカリウムを失いがちですから、きゅうりで補給することは理にかなっていると言えるでしょう。その上高血圧を防ぎ、膀胱炎や腎炎の予防など、体のむくみを取るのにも役立ちます。

 

 そのほか民間療法として伝えられているものには、解熱、喉の痛み、胸焼けなどにきゅうりの生食を推奨するものがあります。ただし、胃腸の弱い人や冷え性の人がたくさん食べると下痢をすることもありますので、注意が必要でしょう。夏の夜の足の火照りを沈めるには、きゅうりの切れ端で足の裏をこするとよく、寝つきも良くなると言われています。汗疹や湿疹にはきゅうりをすりおろした汁で湿布する方法などもあり、むくみにはきゅうりの皮を煎じて飲むことも伝えられてきました。さらに、きゅうりの絞り汁は脂性肌の化粧水としても活用できたのです。

 

 きゅうりで注意したいことは、他の野菜や果物と一緒にサラダを作るとき、必ず酢の入ったドレシングをかけることです。きゅうりの成分にビタミンCを破壊するアスコルビナーゼという酵素が含まれているからで、酢はその働きを抑える作用があります。その意味で和風の酢の物などは生活の知恵と言えるでしょう。

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文責:日本ライフィックス株式会社 企画課 宮本拓也
監修:株式会社本因堂薬局 管理薬剤師 柏木誠一郎